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秋田のイチョウのその後

2020/12/04

去年出会ったおばあさんの庭のイチョウがモデルハウスのカウンター、TVボードとして加工されました。

イチョウは塗装していない時は白っぽい材ですが、オイル塗装する事でやや黄色がかったナチュラルな色になり、漆喰の壁にもとてもよく合います。

厚みを生かしたままのカウンターとする事でインパクトの強い存在感のある仕上がりになりました。

残りはまな板を数枚製作し、風にさらしています。丸太で購入したのでまだまだたくさんの物を作っていこうと楽しみにしています!

 

鹿児島・秋田へ2020①

2020/11/30

 全国からたくさん声をかけていただいていたのにコロナが原因でなかなか行くことができずにいましたが、木材の仕入れにようやく動き出す事ができ、10月、鹿児島と秋田に行ってきました。

鹿児島は現地0泊3日という弾丸ツアーで大阪南港から志布志へ向かいました。今はGotoトラベルを使うと、車を載せなければ大人往復3400円で行ける上に商品券までもらえてこんなに得していいのかというくらい、お手頃に行けてしまいました。

フェリーは時々九州への旅行の時利用しているので、瀬戸内海を通る便に比べて太平洋を通る志布志行きは揺れると分かっていましたが、2段ベッドも快適で、下の段だったのを帰りは上に変えてもらって揺れを楽しみながら眠りました。

鹿児島では土の中に長い間埋まっていた土埋木や切り株など、たくさんの魅力的な木材を見せていただきましたが大隅半島は30年前にチップ工場が乱立し、その頃にたくさんの広葉樹がチップとして細かく削られたとの事。

もったいない( ;∀;)

フェリーの時間が迫っていたため長居ができず残念でしたが新たな縁もでき、次回はちゃんと時間を取っていろいろ巡りたいと思いつつ鹿児島を後にしました。

 

 

東北の距離感

2020/04/20

今回は余談になりますが、秋田と青森を2日間で3ヵ所を巡る事に決まった時の道程について書かせてもらいたいと思います。

私の中では東北地方の地理は全く未知のもので、とりあえず3ヶ所を効率よく回れるよう順番を決めていったのですが、東北に足を踏み入れたのは初めての事だったため距離感が全くつかめず、1日目に2ヵ所回ればいいかと単純に動きやすい順番で行程を決めました。

午前9時、秋田空港に降り立ち、予約していたマーチで軽快に出発し、まずはブナの原生林で有名な能代市へ。その後青森県の五所川原市に向かいました。

本州のこんな最果てに仕事で来る事ができるなんて幸せ~!と思いつつ秋田の広ーい平野をひたすら走って約束の16時に到着すると、11月初旬だというのに緯度が高いせいかもう薄暗くなりかけてる。そしていろいろ見せていただいているとあっという間に17時を過ぎ、帰りの経路をGoogleマップで調べると、あれ?到着時刻21時半?

何かの間違い?

知らない所へ来たから私のiPhoneは狂ったのかな?

しかし、来る時はそんなに遠くとも感じなかった青森までの距離も地図をちょっと拡大してみるとなかなかの距離。

確かにこの距離だと4時間は嘘じゃない、4時間あれば大阪から静岡くらいまで行けてしまう距離だけど、全部高速がつながっている訳ではなかったしなぁ…。このまま青森に泊まってしまいたいけど、明日は秋田の丸太を見に9時に行かせてもらうことにしてるし帰るしかない!

そうして秋田空港近くのホテルまで、延々4時間半運転して帰りました。

一番の不覚はCDを忘れてしまった事。

あんなに東北の道でどんな曲が合うかシミュレートしたのに( ;∀;)

でも、実は2日目に八戸市まで足を延ばしたらなんとか夕方の飛行機に間に合うかもとかも考えていました。

全く不可能。

恐るべし東北の距離!

いや、恥ずべき私の浅知恵…

 

                                

秋田のイチョウとの出逢い2

2020/04/10

こんにちは、木の物語工房の藥師寺です。PCの不具合で長い間更新できませんでしたがやっと続きがアップできるようになったので、前回の続きをお話したいと思います。

秋田の高駒製材所から連絡をいただき、秋田へ飛んだもののクマの解体に心奪われた私はひとしきりクマについての質問を繰り返し、檻にかかったあどけないクマの写真や解体の写真など見ては身近にクマが出没する生活に長い時間思いを馳せていました。

そして肝心なイチョウの話も聞かなければ、と製材所の横にある空地へ連れて行っていただくと丸太の大木がゴロゴロ転がっていました。

長さ6m以上、直径も1mを超えるイチョウは、近所の民家に住むおばあさんが子どもの頃よりずっと前から庭にあり、切らずに大切にしてきたけれど、高齢になってイチョウの葉っぱの掃除がこれ以上はできないから泣く泣く切る事を頼まれ、1年半前に社長さんが切りに行ったとの事。

「空地に置いているけど、使い道は特に決めてないし、どうしたもんかと思っていたところにあのお知らせをもらったもんで連絡したんです。」

と言っていただきました。

この大木は果たしてテーブルとして使えるのか?

どうやって大阪まで運んで加工するのか?

知識も経験も浅い私は不安だらけでひとまず秋田を去ったのでした。

 

秋田のイチョウとの出逢い

2020/03/23

はじめまして、木の物語工房の薬師寺です。 全国を飛び回って集めた木たちとのエピソードを少しずつご紹介したいと思います。

今回は秋田県仙北郡のイチョウの木との出逢いです。

2019年10月、「眠っている一枚板を探しています」というDMを全国に送り、秋田県の高駒製材所から樹齢150年になるイチョウの丸太がありますとの連絡をいただき、雪が積もる前にと急いで秋田へ向かいました。 待ち合わせの9時に現地へ向かうと、電話で何度かやり取りした事務員さんが温かく出迎えてくれ、薪ストーブの心地良い事務所でしばらく待ちましたが、なかなか社長が出て来られない。

事務員さんが申し訳なさそうに、「ごめんなさい、今日クマが檻にかかっていて、社長は解体に行ったからもうすぐ帰って来ると思うんですけど…」との事。

クマ!クマの解体!?

聞けば社長の高橋さんは猟友会の会長で、クマが捕まった時は仕留めに行き、解体まで猟友会でしているとの事。

「よかったら見に行かれます?」

「え、見たいです、見せてもらえるんですか?」

「大丈夫ですよ。でも、今佳境だと思うんでけっこうすごい状態だと思うんですけどね。」 という言葉で少し勢いを削がれた所に社長が戻って来られました。

イチョウも気になるけど、クマは今私の頭を占領して離れない。

解体を見てしまったら今度食べようと思っている熊鍋も無理かもしれない。

そこでまずはクマの出没やその後どうするのか、ひとしきり質問に没頭し、写真を見せていただきました。

「あの子たちも悪さをしようと思って出てくる訳じゃなくてりんごとか食べ物を探して出てきた所で驚いたら手が出てしまうからね、決して人間を殺してやろうとか思ってる訳じゃないんですよね。」 という事務員さんの言葉に、クマと近い距離で生活しながらも駆除だけを考えず、捕まえたクマは苦しまないよう一発で仕留めて肉は美味しくいただく北国の暮らしを身近に感じる事ができました。 つづく

 

木の物語工房のブログを開設しました!

2020/03/13

木の物語工房のブログを開設いたしました! 新しいアイテムの紹介はもちろん、製造現場のレポートなどいろいろご紹介したいと思います。 どうぞお楽しみに!